2008年06月07日

いばらの王 5巻 岩原裕二 感想

いばらの王 (5) (Beam comix)
岩原 裕二
4757723032



序盤に登場する蛸のメドゥーサを見て、まさにこの作品、蛸足配線になってショート寸前だなあと思ってしまいました。
4巻の感想でも書いた事ですが、最早物語の焦点がとこにあるのかが全く見えなくなってしまっています。

5巻までおさらいの意味も込めて1巻から読み返してみたのですが、何時どの時点で道を踏み外してしまったのかという部分が見えないんですよね。
直接的な転換点となったのは間違いなくゼウスの存在が前に出てからなんですけど、では彼がいなかったとするとメドゥーサや化け物発生の謎部分が非常に座りが悪くなります。
となると、あれはあれで欠かせない・・・。

と、考えてみて行き当たったのが、そもそも最初にカスミを主人公としたのが間違いだったんじゃないかと言うことです。
カスミの存在を省くと、ホラー風味のマルコとゼウスの因縁対決という、かなりスッキリとした構図になります。
クイーンとかその辺は、アリスが発生源と言う事にしても差し支えないでしょう。
流石にゼウス神属とかはやりすぎですけど。
ともあれ、カスミとシズクが物語を必要以上に複雑化させて、構図を見えなくさせている気がします。

もっとも、それもまた作者の計画のうちなのか、それとも単に設定を持て余しているだけなのかははっきりとしません。これが非常に生殺し感が強くて、フラストレーションが溜まります。


この漫画はB級映画を目指して描いた作品とのことですが、一口にB級と言っても最初からB級路線として製作されたものと、A級を目指したものの失敗してB級になったものと2つあります。
初期の巻は前者だったのですが、ここ何巻かは変にスケールアップしようとしたのか明らかに後者になってきています。

泣いても笑っても残り1巻。果たして納得のいくラストを迎えられるのか・・・。


いばらの王・感想
1巻
2巻
3巻
4巻
6巻


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タグ:岩原裕二
posted by 黒猫 at 21:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | エンターブレイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | edit
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