岩原 裕二

全身が石化して死に至る原意不明、治療不能の奇病が猛威を振るう世界。
一部の患者達は将来の医学の進歩に一縷の望みを託して古城に作られたコールドスリープ施設に入るが、彼らが再び目覚めた時施設内は一面の荊と凶暴な怪物が闊歩する魔界に変容していた――。
迫りくる怪物という「強敵」と進行する病状と言う「制限時間」の中、いかにして施設を抜け出すのか。ある意味サバイバル要素に特化した作品です。
患者達を取り巻く世界の変化が急激過ぎて一瞬戸惑うものの、物語の方向性は明確で非常に判り易いです。雰囲気的にはモンスターパニック映画に近いですかね。
物語の方向性そのものは単純でも、世界が変容してしまった原因や、施設から脱出した先に待つもの、荊を操る謎の少女に、患者達に混じってコールドスリープに付いていた犯罪者の男の存在など、先の展開を見えなくさせる仕掛けは随所に施されています。特に犯罪者マルコは物語の中でも重要な位置付けのキャラクターっぽい。
ああ、そういえば昔見たSFホラー映画でも、護送中だった凶悪犯が怪物相手に大立ち回りを演じ、ヒロインと共に最後まで生き残るというのがありました。
タイトルは・・・なんだったっけ?えーと、ピッチブラックでしたっけ?
ともあれ1巻としてのつかみは完璧。
内容が内容なのでいわゆるキャラ萌え度数はあまり高く無さそうですが、レンタル屋行くと真っ先に新作B級映画の棚から物色開始する僕みたいな人間にはいろいろ堪らない作品の様です。
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