
ワイルダネス 3 (3) (サンデーGXコミックス)
伊藤 明弘

フォルターメイヤーの館に身を寄せていた芹間達。
それを追って館へと現れたゴールドスミス配下のメキシカンキラーズと、ブロウトン配下のヘッケル&ジャッケル。
利害の相反する3者が一堂に会せば、どういう事態が起こるかは明白・・・。
はい。という訳でワイルダネス3巻です。
今回はほぼ全編通して硝煙弾雨。序盤最大の山場であります。
相も変わらず銃の描写が濃いです。
そういえば、オート拳銃の排莢シーンで、ちゃんと薬莢が回転しながら飛ぶのを最初に描いたのはこの人じゃないでしょうか。
未だにチャンバーの中に装填されていた姿勢のままで薬莢が飛び出す描写をする漫画家は少なくない数いますからね。
さて、伊藤漫画の中でもこの「ワイルダネス」は、銃弾の重さが特に重い作品でもあります。
それは物理的に重いという意味ではなく、弾が当たれば人が死ぬという「重さ」。
そして、人が死ねばそこに因縁が生まれるという「重さ」。
これらは至極当たり前の事とは言え、下手に描くと説教臭くなったりして、作品の持つ娯楽性を大きくスポイルしてしまいます。
しかし、この漫画に関しては、銃を手にすると言うのはどういう事なのかという部分をきちんと描きつつも、娯楽性は損なわない事に成功している様感じられます。
例えば後半登場のガン=カタ少年ディーの荒唐無稽な暴れぶりは、2巻の堀田の過去や、恵那の一件等で重くなっていた空気を、見事に中和してしまいました。
こういう所に、描くべきはきちんと描くけど、この作品はあくまでB級娯楽漫画です・・・という作者の意地みたいな物を感じますね。
もっとも、ディーは某其はいにしえよりの定めの名 黒き御手は嬰児の 安らかなるを守りたもう の霧香さん以上の人間離れした戦闘力を持つだけに、賛否両論あるキャラではありますが。
どうでもいい事?ですけど、この作品で、一番良くも悪くも人間らしく感じられるのはローゼンマンだと思っている訳ですが、いかがなもんでげしょ?
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