喰-kuu- (MF文庫J)
内田俊 まりお金田

ラノベなんだけどチャンピオンネタが多い作品だったので敢えてこちらで。
読み始めてから10分位の間は、半額弁当を巡るバトルが熱い某ライトノベルの気配が背後霊の様に貼りついてとれませんでした。
とは言え、それをしてパクリとは言えない。なにせ向こうはこのラノにも取り上げられた作品で非常に知名度が高く、こっそり拝借するなんてことはほぼ不可能。100人が読めば95人までは類似性に気付くことはまちがいなし。
なので、この類似性はアイデアの拝借などではなく、半額弁当を巡るバトルが熱い某ライトノベルもパロディの一部として盛り込んでいる結果なのだと思う。
同様に、会話の端々に漫画やアニメの小ネタが挟まったりサブヒロインがガチ変態だったりするのも、もしかしたら這いよる混沌ライトノベルのパロディなのかも知れない。
作品タイトルのロゴの雰囲気からして某麻雀漫画のアレっぽいし、要は様々な作品のパロディの集合体ということなのだろうと思うのです。
なんだけど、作者が作品のテーマに据えた大食いネタ部分に関しては一本芯が通っていて、グダグダやってる様でも決して迷走していないのは良かった。
二つ名の存在など、序盤こそ他作品の影がチラついていたものの、中盤以降は物語に引き込まれるように一気に読んでしまったし、実際面白かった。続きが出たら読みたいと素直に思わせてくれましたし。もちろん続巻では俺達のフリージアさんの出番が増量される事に期待するのは言うまでもない。
なお、作品を気に入った理由に関して、もちろん純粋に面白いというのが一番なんですけど、それと同じくらいに随所の小ネタにチャンピオン漫画のネタが仕込まれている点も忘れてはいけない。
バキはもちろんシグルイやじゃのめまでネタにしていて、作者がなかなかディープなチャンピオン読者な事が伺える。
挿絵のまりお金田先生も現在チャンピオンで漫画を連載しいて、人選に到るまで何か作為的な物を感じずにはいられない……素晴らしい。
なんというか、秋田書店もラノベレーベル立ち上げてこの作家さんに移籍してもらおうぜ的な。
例の核実験場の運用実績からラノベ方面に援用可能なノウハウも色々持ってそうだし、違う方向にまで期待(妄想)が膨らんだり膨らまなかったり。
俯瞰して見れば些か内輪受けを狙った感がなくもないが、ピンポイントで狙われた側としてはこれはもう素直に狙撃されるしか無い、そんな作品でした。
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