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2010年07月24日

機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER 感想



機動戦士ガンダムSEED C.E.73 STARGAZER
守屋 直樹 矢立 肇 富野 由悠季
4047139319



【概要】

SEEDデスティニーの時代を舞台に、連合プラント間の大戦争の影で繰り広げられたもうひとつの戦争を描く外伝作品。
連合とプラント及び中立国家群による共同出資で設立された真宇宙探査開発機構(DSSD)で開発中の深宇宙探査用MSスターゲイザー奪取を狙い、連合の特殊部隊ファントムペインが派遣される…。



【感想】

個人的にSEED世界というのは実は結構発展の余地があったというか、調理の仕方次第では宇宙世紀並に膨らませる事だって出来たのではないかと思っています。
しかし、それが出来なかったのは偏に調理の仕方の稚拙さ…連合プラント間の戦争はコーディネーターの能力に嫉妬した連中の無差別攻撃が原因、コーディは常にヒガイシャ…という非常に物事を一方向だけから見た様な脚本が足を引っ張ったから。

どうしても嫉妬が原因としたいなら、政治経済の中枢は全てコーディが押さえしまっていたとか、教育から職場に到るまでコーディとナチュの間に階層社会が出来ていたとか、そういう下地があるのならわかるんですよ(能力が優れたものが上位に立つのは当たり前のことですしね)。
でも、そういったものは一切描かれず、ただコーディ憎しギギギな通り魔的攻撃で地球圏を巻き込む大戦争勃発とか、ないわーみたいな。

で、一度そういう根幹部分の破綻が見えてくると、以後の物語も凄くひねくれた視点でしか見れなくなってしまって、2度の大戦争にしたって、その戦争を通してナチュ側はコーディに対抗できるMS開発に成功した訳ですから、むしろ戦う事によって進歩したのではないかと思えてしまう。
実際科学技術を大きく進歩させるのは戦争に適うものはなくて、コンピューターだってもともとはアメリカで弾道計算用に開発されたものですし、ハイブリッドカーのエンジンシステムだって第二次世界大戦中にドイツで開発された電動戦車が大きなヒントになっています。
悪名高い人体実験ですらそこで得られたデータが以後の医学発展に寄与したことを否定はできません。

とか、そういう考え方に対しての反論もしくはエクスキューズに相当するのが本作品なんだと思います。コーディとナチュが共同で宇宙開発に励むDSSDの存在が、戦争などなくても共に進歩できる道として提示されているんだと思います…が、現実的に考えると基本スペックが違う種族同士が本気で同じ場で同じ研究ができるんだろうかと不安になってくる。
もちろん対等に戦えるMSを開発できた実績を踏まえれば、決して無理ではないのかも知れませんけど、些か綺麗事にすぎる気はします。


そんな訳でストーリー自体は種クオリティでしたけど、メカの描写はガンプラっぽさがあるとは言え手堅い感じでデッサン崩れもなく、ストライクノワールの持つケレン味を上手く表現していたと思います。
もともとガンプラ製作のモチベーションを上げる目的で読んだ本ですから、そういうい意味では充分役目を果たしたと言えるかな?



posted by クロネンコ at 21:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | edit | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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