TWO突風! 5 (少年チャンピオン・コミックス)
藤井 良樹 旭 凛太郎

魔神銃編(ほぼ)決着!
かなり長い戦いになった魔神銃編ですけど、途中でテンションが下がること無くクライマックスまで仏恥義理だったのはお美事としかいいようが無い。
騎羽さんの危うさと座羅月のイカレ加減が張り詰めた緊張感を演出し、そこに周囲を固める頭の悪い構成員達のピントの外れたギャグが渾然一体となって狂った世界を演出。
更に主人公サイドはというと亜美ちゃん&カリルの熱い同盟とコウヤの熱血、ヒーマのトリックスターぶりが嫌というほど物語を盛り上げる。
少年漫画としての面白い要素を惜しげもなく全投入して描いているんだからつまらないわけがない。
まあ、これだけ大盤振る舞いしてしまうと魔神銃後の展開に若干の不安は感じますが…。
騎羽さんの殺意剥き出しの太刀筋は流石に現代を舞台とした世界観的にどうかと思われるものがあったが、夜の東京を舞台に戦争と形容しても全く差し支えのない戦いを繰り広げても警察も出てこなければ一般人に対するコラテラル・ダメージも発生してない(強いて言うとコウヤが引きとめようとした女性ドライバー位かな)世界なので、きっとあの戦場は某魔法少女アニメのバトルみたいに結界内部の世界で戦われているに違いない。結界内部ではどんなに血飛沫が飛び散ろうと、殺る気満々だろうと外部にはわからないんだから無問題。
そういう事にしておこう。
それ以前に、今まで犬を斬って斬って斬り潰してきた刀を捨てずに何本もとってあって、悪霊刀と称してハッタリに使う位にネジが外れた人なんだから、今更太刀筋云々なんて気にしてはいけないのかも知れない。
車のシートの下に保管してあったのは銃刀法の網から隠すというよりも、怨霊の上すら椅子替わりにする男とアッピールしたかったと思われるが、しかし構成員は騎羽さんにシートの下から持って来いと言われるまで悪霊刀の存在を知らなかった事からして誰にも言わず一人で悦に入るタイプと見受けられる。
つーか犬斬りまくったとかあんまりカッコ良い話じゃないよね…。
そんな騎羽さんだけど、最後の最後では見せ場を座羅月に持って行かれた感があるのは諸行無常。
確かにしぶとさは過去最高クラスだったけど、いかんせん狂気が退いた騎羽さんでは最後まで狂いっぱなしだった座羅月には勝てんぜよ。押し出し的に。
『暴走族とは死ぬことと見つけたり!!』
穿って見れば珍走死ねやというメッセージにも解釈できなくもないこの座羅月の台詞は、本作品屈指の名台詞。初見の時は5分くらい笑い転げた。
ほんとうに凄い漫画ですわ。




