
天使が一般的なイメージを覆してむっさいおっさんだったら…というかなり一発臭漂うところからスタートした作品。
公園のベンチでスタンバイしている彼(天使)は、日々迷える人間たちの悩み事を聞く。
この手の悩みごと相談と言うとラジオでお昼前頃にやってたりしますけど、相談員はともかくゲストの人の若干上から目線が嫌だなーと感じる事もあって(でも悩んだり迷ったりしている人に対しては同じ目線で一緒に悩むよりも、上からの目線で断じて背中を強く押す方が効果的なんだろうとは思う)やや苦手だったりするんですけど、この天使様はついおせっかいを焼いてしまったりとなかなか憎めないキャラクター。
古代のギリシャあたりの人っぽい風貌も意外と天使の格好と親和性が高くて、作者がC注釈で述べているようなむさくるしさもあまり感じませんことよ。
まあそれはそれでギャグとしては外していると言えなくも無いが。
流石にそれじゃまずいと思ったか、正式連載となって?以降は見習いとして少女の天使(絶対零度の女王なる中二っぽい二つ名付き)も登場しますけどね。
実際問題として、水上先生はグダグダとした話をエンドレスエイト的に描かせると他にない才能を発揮する作家さんだと思うんですけど、ページ数の少ないギャグはあまり得意ではないようで、初期の話はそんなに笑えなかったんですが、中盤でギャンブルで身を持ち崩した無職女が登場してからは結構面白くなってきたよう感じた。
モラトリアムな展開を得意とする水上先生だけに、モラトリアムなキャラクターを描かせるとたまらなく魅力的になるのは『惑星のさみだれ』や『散人左道』で実証済み。
掴み所が無く飄々としていて、上司と不倫関係云々のちとヘビーな過去話すら煙草の煙と一緒にふうっと吐き出して風に乗せて流してしまえる様な、いいキャラに仕上がっていたとですよ。
この無職女は1話限りになる事なく、以後の話でも準レギュラー並に登場してはダメっぷりを披露してくれました。ビバ!モラトリアム!
某鯨井先輩も可愛いモラトリアムですけど、こっちは大人のモラトリアムって感じですね。
いや自分でもよく意味わかってないけど。
一つ一つのオチはギャグマンガとしては些か弱いと感じる部分もあるけど、変に捻ってブラックジョークにしたりしないところは水上先生らしくて安心して読める作品でした。





