
原発事故により廃墟と化した東京を舞台に、遺伝子操作によって放射能に対する抗体を持つ人類(コッペリオン)として作られた三人の少女達が生存者を探索する物語。
東京をまるごと廃墟にして探索したらさぞかし面白いだろうなあ、ついでにサバゲをしたらもっと面白いだろうなあ、と些か不謹慎な妄想をしてしまう本作品、正直なところ設定そのものに関しては色々と甘い部分があるのは否めません。
特に主人公の荊さんをはじめとするコッペリオン達の放射能に対する抗体とか、放射能に汚染された街で20年以上も生活している人達がいる事とか、ちよっと面食らってしまったのは事実。
しかし、東京を廃墟にしてしまうには核兵器か原発でも使わないと無理なのはわかるし、そこで探索劇を繰り広げさせるには放射線に耐える超人が必要なのも仕方が無いといえば仕方がない。
文明が崩壊した遠い未来でも舞台にするのならまた話は変わってくるけど、廃墟の持つ魅力の一つに"かつてそこで生活をしていた人々の痕跡"というものがありまして、これは長い時間が経過して半ば遺跡と化したものよりも、人がいなくなって数十年程度の廃墟の方が味わいが深いわけです。
廃墟にも鮮度があるって事ですね。
なので、突飛な設定部分に関しては、廃墟探索の愉しみ部分と相殺させて読むのが吉。
生存者の存在に関しては色々と腑に落ちない部分が多いですけど、腑に落ちなさの大半は情報不足に起因している気がするので、今後の追加情報によって印象が変わってくるかもしれません。
実際結構な量の伏線らしきものが仕込まれているのが散見出来るので、ある程度の構図が見えて来るまでは静観の方向性かな。
それにしても原発ネタというのは読んでてハラハラさせられるから厄介。
僕の地元も原発を抱えている県で、それだけに若干なりの不安というのはやっぱりあるんですけど、そういう漠然とした不安感をストレートに漫画に描かれてしまうと、きっとこれ外野席の威勢の良い御仁達がダボハゼみたいに食いついてたりするんだろうなあ…とか余計な心配をしてしまう。アマゾンに設定の粗をつつきまくって全否定している御仁がいますけど、たぶん威勢の良い外野席の人が別方向からdisってるんだろうなと思ってみたり。
そんな感じで自身の置かれている立場によって印象が変わってくるのは厄介ですけど、物語としては続きが気になる作品でした。





