荒木 飛呂彦

勝ったッ!第3部完!
運命の車輪 4
窓から腕を出しているドライバーは得てしてマナーが悪い。
小人物ほど無駄に大きな車に乗りたがる。
車が大きいからと言って自分自身がビッグになれる訳じゃないのにね。
車高が高くて視線が高くなったからといって、見下されている自分の地位が向上する訳じゃないのにね。
今回の話を読んでそんな事を感じました。
運命の輪のスタンド使いは、窓から出していた腕だけが立派な割に身体は実に貧相な男。
承太郎に殴られた途端命乞いを始めるチキンハートな御仁にございました。
彼が乗っていたアメリカンなマッスルカーも、小さなボロ車にスタンドの外装を被せて大きく見せていただけの代物。要するに全てがハッタリ。
例えるならば中古で20万程度の十数年落ちのクラウンやセルシオに、LEXUSの"レの字エンブレム"を貼って自慢しているようなもんです。
中身を全く伴わない。
本当、人間を良く観察していますな。
正義 1―6
エンヤ婆さん大襲来。
ここ暫くどこかコミカルな敵が続いていたので、古式ゆかしいホラー風味の展開が妙に新鮮。
ただ、正義のスタンドは対象を操るスタンドなのに、どうやって墓場を街に、骸骨を生きた人間に、それぞれ偽装していたのかは謎。霧でそう見せかけていたというのはなんだか苦しいと思いますぞ?
だってポルナレフが舐めさされたアレだってただの霧で作った幻でしかないと言う事になってしまうし・・・はっ!もしかして霧でアレに見せかけていたものの、その実体はここで書く事すら憚られる恐るべき物体・・・それこそBC兵器として国際法で禁止さても可笑しくないシロモノだったのかも!
ならばポルナレフは知らぬが仏というか、アレだと思っているほうが幸せというものです。
恐るべし霧パワー。
なお、息子の仇を打とうとするエンヤ婆の姿はかなり鬼気迫るものがあり、怨みの深さが窺い知れます。
しかし一方のポルナレフにしても、J・ガイルを倒したのは妹の仇だったからな訳で、この辺に敵討ちの無限連鎖を見た気がしました。
恋人 1―3
ジョセフを人質にとって承太郎に狼藉の限りを尽くすダンの姿に戦慄。
何が戦慄って、彼は自分が踏んでいるものがどんな恐ろしい魔獣の尾、はたまたキロトン級の核地雷であるのかに全く気付いていない事です。
ダンのスタンドが怖いのではなく、彼が足蹴にしている存在から漂う剣呑な空気が怖い。
自分で気付かないうちに着実に死亡フラグを積み重ねているのが怖い。
ここまでやったら最早ノーエスケイプ。
次の巻はダンの葬儀会場となる事でしょうw
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