2008年06月19日

ワッハマン 8巻 あさりよしとお 感想

ワッハマン 8 (8)
あさり よしとお
4063150615



大陸から奴がやって来た。


以前働いていた某航空会社系列のホテルに中国の女性が何人かいまして、その人たち共通の印象ですけど、中国人と言うのはかなり強固な自分の形を持っていると感じています。
良く言えば強い意志を持っている、悪く言えば頑固で融通が利かない。
この辺りの気質は国土が置かれた環境や歴史によって形成されてきたものなので、それをしてどうのこうのと言う問題では無いのですが、日本人と中国人の雰囲気の差はこの辺にあるのかなあと思ってみたり。

という訳で、中国から本作品最強と目される拳法家の女性が文字通り上陸(当然不法入国)。
ワッハマンを追っ手大陸から三浦半島まで海を泳いで渡って来たというのですから、そのデタラメなまでに強い意志が窺えます。
しかし、結構出番も多いし、もしかすると長沼とフラグが立つ可能性もあるキャラなのに、名前が無いのはどんな差別ですか?
謎の坊さんも名前が無いし、この漫画曰くありげなのに名前すら与えられなかったキャラが多いんですよね。


それはともかく、この中国女性とオシリスとの婿取り?バトルが一応は8巻の山場でしょうか。
なんだかグダグダな気がしなくも無いですが、このバトルで人間相手に不覚を取った事がオシリス暴走の一因になっていると思うのでそれなりに意味はある様です。
それにしても"パパ"は最初からオシリスを自爆用機として設計していたんでしょうね。
オシリスのコアから出てきた女性のアンドロイドとか、あんなのはワッハマンとの一万年前の因縁を持つパパにしか知り得ない存在がモデルですし。
打倒ワッハマンの為に強くならねばと言う焦燥感に駆られて自らの命まで賭けた"進化"を行ったオシリスが、進化の果てに辿り着いた採集形態はただの自爆兵器だった・・・。
なんと言う後味の悪さ。
こんな設計をしたパパの悪辣さに胸糞が悪くなります。


一方、スイスからようやく台湾にまで辿り着いたレミィは、台北で自分自身の試作型と対面。
レミィ自身が完成した事によって見捨てられた試作型の姿は、イシュタルが完成した事で見捨てられたかつてのレミィを思い出させます。しかしこの試作型は、パパへの未練から一般人をも巻き込む非道な戦い方でもってレミィに襲いかかり――敗れ去りました。

レミィはパパに見捨てられた後、長沼達が彼女の受け皿となりましたし、ワッハマンとの間にも友情めいた感情が生まれました。この点こそがレミィと、その試作型との一番の差だったのでしょう。
いわばそうした幸運の有無が分水嶺となった訳で、もしレミィに受け皿となる存在が無かったら、あるいは試作型と同じ運命を辿っていたのかも知れません。
なんだか今回パパの非道さばかりがクローズアップされているなあ。


・・・と言う感じで、微妙にカオス状態ではありますが、物語は着実に最終局面に向かいつつある雰囲気です。




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posted by 黒猫 at 02:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする | edit
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