2008年07月16日

タビと道づれ 2巻 たなかのか 感想

タビと道づれ(2) (BLADE COMICS)
たな かのか
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2巻のメインとなるのはカノコ。
何処までも凡庸な自分自身に対する屈折した思いと、彼女と同じく特に何か特別なものを持ち合わせているわけでもないのに、夢を抱きそれに向かって行動するユキタに対する複雑な感情が大きな見所となっています。


カノコはユキタの事が好き。
これは一巻で毎朝11時になると駅のホームにユキタを引き留めに現れていた事からも明白です。
しかしユキタは舞台役者を目指して東京に行くと言う。
ここまではわりとありふれた話なのですが、カノコがユキタの何を好きなのかという部分に一歩踏み込むとねなかなかに複雑な話となってきます。

まずは、カノコは成績も容姿も全てが平凡でこれと言う才能や特徴はありません。
平凡に合格圏内の高校に進学し、平凡に地元の町で生きていく。その事に対してどこか釈然としないものを感じながらも、では何か夢や目的があるのかと言うとそれも無い。
それに対してユキタは、カノコから見てもやはりこれと言う才能も特徴も無い平凡な男ながら、舞台役者になりたいという明確な夢を持ち、そのために家出をしてでも上京しようという行動力を持ち合わせています。
カノコにとってユキタは自分と同じく持たざる者であるはずなのに、自分には無い夢を持っている。
そこが彼女にとっては眩しくて魅かれる部分であり、そして同時に妬ましい部分でもあり…。

彼女はユキタに地元の残って欲しかったみたいですがもし願いが叶ったとして、夢を諦めたユキタを変わらずに好きでいられるんでしょうか。実はその点が一番気になった。
むしろ互いに「お前の為に俺は夢を捨てた」「私が夢を諦めさせた」という思いを持ち続けたまま、どこかギクシャクとした関係にならざるおえないような気がするんですが。
それだけに、このカノコ編の締め方は秀逸でした。ああ、こういう考え方もあるんだなあって。
繊細で傷つき易い心の持ち主だからこその結論なんでしょうね。

…しかし1巻の2度目のカノコ登場シーンに今回の展開に繋がる重要な伏線が仕掛けられていたとは、全く気付きませんでしたよ。
やるなあ。


後半は現在連載の方で展開しているニシムラさん編への布石とも取れるストーキングお巡りさん編(笑)と、航ちゃんとの再会。色々と波乱の予感が漂っていて、一刻も早く3巻が読みたくて仕方ありません。
もっとも、3度読み返して7回反芻しないと感想が上手く纏らない作品ですから、記事をアップするのはまたしばらく先になるかもしれません。

とりあえずニシムラさんは30歳だと言うのに純心過ぎるのにワロタw




タビと道づれ・感想
1巻


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タグ:たなかのか
posted by 黒猫 at 18:15| Comment(0) | TrackBack(0) | マッグガーデン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする