戸土野 正内郎

2巻の派手な展開に比べると若干おとなしくなった感のあるイレブンソウル第3巻。
どちらかと言うと若き侍達の日常にスポットを当てた形ですが、それだけに終わらず物語の重要な伏線も着実にばら撒かれたと言う点では結構重要な巻かも知れません。
――何が重要って、そりゃもうたけちーの一発目が女教師で小五でさあ大変という部分に尽きる訳です。
小五ですよ。小五。年齢で言うと11歳。
これはちよっと捨て置けない話でございますなあ。
さらにその話を聞き流しているように見えて、その実かなり気にしている九十九さん。最初は怖い人という印象でしたが、最近どんどん可愛くなってますよ。
いや、それは別に良いんだ。良くないけど良いんだ。
ともかく、この小五の時に星を見ていた彼が見つけたもの、それが彼が心待ちにしている彗星なんですね。
この発見がどういう意味を持つのかは判りませんが、物語の大きなポイントになってくるのは間違いなさそうです。個人的には彗星の発見よりも、女教師のもう一つの側面を発見する秘め事(以下略)
対シャヘルのK計画に関してはとても剣呑な空気を感じます。
第7段階に至ってはシャヘルもろとも地球ごと自爆でもするかのような危険な匂いが漂っているのが恐ろしい。
まるで最期に1体でも固体が残っていた方が勝利とする終末戦争の暗示ではないですか。
幸いと言うか、現時点では第2段階がほぼ完了して第3段階へと移行する直前という状況なので、まだ最期の禁じ手に至るには猶予がありそうです。
しかしシャヘルの物量に対する解決策というのが、一機当千(一騎当千ではない)の機体をもって質で対抗というのは実に危うい。
過去の歴史においても、戦場単位では寡兵が大軍を退ける事も度々ありましたが、戦争と言う行為のグランドデザインを描き替えるに至った事例は殆どありません。
まして人類とシャヘルとの間の戦いは殲滅戦である以上、物量に勝る側が常に優位であり続ける筈なのですが。
あるいはそうした事も考慮済みだからこそ、より上の段階が用意されているのかも知れませんが、どうも"シャレム"は胡散臭く思えてなりません。
この戦い、単純な生物としての覇権争いだけではないような・・・。
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