2008年05月06日

蒼天航路 3巻 李学仁 王欣太 感想

蒼天航路 (3) (モーニングKC (447))
李 学仁 王欣太
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僕が曹操と言う人物に対して持つイメージの中に、逃げ足の速さという要素があります。
逃げ足が速いと言うとやや語弊がありますから、正確に言い直すと「退き際の良さ」です。


3巻では曹操の退き際の良さが光りました。
タブーとされた党錮の禁を再調査するのみならず、皇族を囮にして叔父の仇を打とうとした蹇碩の策を看破、これら数々の十常侍の悪事を帝に上奏するに至るものの、霊帝の暗愚を見て取った曹操はそれ以上の弾劾は一切行いません。
十常侍による報復人事も敢えて受ける姿は、第三者から見る敗北を認めたかにも思えますし、ある意味事実上の敗北には違いないのですが、今意地を通したところで何ら得るものは無いと判断したら、あっさりと退き下がる。
負けは負けで素直に認め、通用しなかった手段にいつまでも執着しない事こそ覇王の資質なのかも知れません。


でもって、3巻におけるもう一つの大きな出来事と言うと、いよいよ劉備が登場した事ですね。
演義に登場する実直青年とはまた一味違う、侠の親分としての劉備がまた新鮮。
大人物なのか、それともただの天然電波なのか判然としない性格付けや、演義とは違って至って普通人な劉備の母親などなど、全くのパラレルワールドですが・・・だがそれがいい。
関羽と張飛も、関羽の方が劉備のデムパにびんびん反応したりと、従来のイメージとは全く違う蒼天世界。

着実に役者が揃いつつあります。
黄巾党もちらりと出てきましたし、いよいよ本格スタートか。


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posted by 黒猫 at 21:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 講談社 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ギャンブルフィッシュ GAMBLE FISH 1巻 青山広美 山根和俊 感想

GAMBLE FISH 1 (1) (少年チャンピオン・コミックス)
青山 広美 山根 和俊
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作品の持つ素敵オーラにやられて単行本買って来ました。


上から目線のエリートどもを頭脳戦(ギャンブル)で打ち負かすという、ある意味中二病的設定ではありますが、主人公杜夢自体が14歳中学二年生という事で、恐ろしく狙い澄ましたものを感じます。

と言うかね、この漫画の中二病はとても心地の良い中二病なんですよ。
昨今の漫画にありがちな、オサレでソツ無く纏ったタイプのものではなくて、濃い絵柄に過剰な演出、あらゆる意味で素敵オーラ全開の宿敵・・・現在の少年漫画がどこかに置き忘れてきた原初的な楽しさがぎゅっと凝縮されています。

初登場時から他を寄せ付けぬ圧倒的な存在感を放つ阿鼻谷センセイにしても、露出狂マジシャンにしても、ツッコミたいんだけどツッコめない。
作者が恐ろしく力を入れて描いているのが絵の情報量にまで表れていて、お笑いキャラだから適当でいいやという妥協感が一切ありません。それだけに安直なツッコミは失礼な気がしてしまうんですよね。
と言うか、顔のせいでつい笑いが先に立ってしまうけど、阿鼻谷先生の台詞には何気にうなづけるところも多い。
こんな魅力的な悪役、なかなかいませんよ。


あちこちのレビューを読む限り、2巻以降は更に盛り上がってくるとの事で、無茶苦茶楽しみです。
これぞ娯楽。これぞ少年漫画。
もっと売れてもいい作品だと思うんですがねえ。



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posted by 黒猫 at 20:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 秋田書店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする