新旭日の艦隊―コミック (12)荒巻 義雄 飯島 祐輔

この巻辺りから敵にも破天荒な兵器が登場し始めて、面白さが増して行った気がします。
何せ原作のコンセプト自体、何が何でも日本最強!!というものですからして、破天荒上等というか、むしろこういう姿こそが艦隊シリーズの醍醐味じゃね?という気がしております。
そんな12巻。
冒頭から後の巻への伏線張りまくってますね。
戦略兵器「B」とか、ヒトラーの悪夢とか。これらの伏線が活きて来るのは20巻以降ですから、かなり先を見据えた伏線と言えますな。
問題は、昨年リアルタイムで最終巻を読んだ時には、そんな伏線があったことは綺麗さっぱり失念していた事なんですが(笑)。
さて、それはさておき、12巻の主役は何と言っても防御兵器「A」です。
独軍の切り札である「A」、通称「ドンナー」ですが、その姿とサイズは、そのままモスラの幼虫もしくは王蟲です。
鋼鉄の巨大な芋虫が群を成して街を押しつぶしてくる様は、某Vガンダムにおけるモトラッド艦隊の巨大ローラー作戦以上の視覚的衝撃をもたらしてくれます。
これですよ。
このバカバカしさを待ち続けていたのですよ。
作者自身大いに楽しんで描いているのが伝わってきます。やはりこうでないと。
ここでドンナー阻止の為に大艦機が登場すればもう文句は無いのですが、まあそれは作品が違うので置いておくとして。
このドンナー、構造上バックできないという、やわらか戦車とは正反対のあまりにも漢らしい設定があるので、後の巻ではあんなことやこんなことになっちまいますが、兎にも角にも初登場時は大きな脅威でした。
さすがに延長砲身装備のレールガンで、超長距離砲撃による撃破というのはどうかと思うけど。
多分砲弾の衝撃波で街が滅茶苦茶になる気がする。
とまあ、多少ツッコミどころはありますが、やっぱりこういう荒唐無稽さは好きです。
ちなみにバックできないなんてそんなアホな・・・と思った人。
事実は漫画より奇なりで、昔イギリスが本土防空に配備していたある戦闘機は、後部座席に大型の連装機関銃塔を装備して、後方の敵に対しては圧倒的な弾幕を張れるものの、前向きには豆鉄砲の一丁すら積んでなくて、正面の敵には手も足も出ないという漢らしいものでした。
防御兵器と言うのは、得てしてそういう偏ったコンセプトを持っているものです。
だからドンナーも・・・許してやって。
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